まじかるランドRPGのご紹介

はじめに

まじかるランドRPGはとってもよいRPGシステムだと思います。が、しかし、いまいちマイナー感が漂うことはいなめません。ネットを検索しても、引っかかるのはネット本屋の紹介記事(と某日本最大手のRPGサイトの掲示板)ばかりであり、RPGの遊び手が紹介したページにはなかなかたどり着けません。

そこで、えらそーにも、まじかるランドRPGのゲーム紹介など、してみようと思います。

まじかるランドはファンタジーRPGである。

まじかるランドはファンタジーRPGです。しかも、特定の背景世界など持っていません(*1)。いわゆる中世ファンタジー世界の冒険を楽しむことを目的としたRPGなのです。


まじかるランドはおーるいんわんなRPGである。

たとえば、ソードワールドRPGを思い出してください。背景世界を説明するためのたくさんのサプリメントや小説が出版されています。かつてはドラゴンマガジン誌でサポートが行われ、やがてネット上でサポートが行われ、さらにはRole&Rollという最初の発売元とは異なる出版社の雑誌にまでその手が及びました。(*2)

その他の多くのRPGは、ソードワールほど恵まれてはいないかもしれません。それでも、ゲームの発売当初にはゲーム雑誌でのサポートを行っていたり、「○○がよくわかる本」という名前の解説本が出たりと、さまざまなサポートが行われています。

ところがまじかるランドにはそのようなサポートがありません。否、あることにはあったのですが、それは発売前だけだったのです(*3)。

しかし、まじかるランドにとってサポートの有無は、それほど致命的な問題ではありません。

なぜならば、まじかるランドは、デザイン初期からの方針として、”All in One"であることを目指していたからです。これは、「一冊のゲームに総てが入っていて完結しており、サプリメントなどを買う必要のない(*4)」ゲームであるということなのです。そしてその方針のもとで作られたまじかるランドは雑誌サポートなしでも、十分に遊ぶことができる、完成度の高いRPGなのです。


まじかるランドは自由なRPGである

またまた、ソードワールドRPGを思い出してください。

とある魔法使いが、マジックアイテムを作成するために、特殊なキノコと紅茶を必要としている。それがあればガンだって治る素敵なヒーリングポーションができるのだ。

今日のシナリオは材料のキノコを取りに行って、いろいろな冒険を・・・。

なんてシナリオはできませんよね。だって、古代魔法王国時代の魔法使いにしかマジックアイテムを作ることができないのですから(*5)。

背景世界がないということは、上のような「古代魔法王国時代の魔法使いにしかマジックアイテムを作ることができない」などという縛りがありません。このような縛りがあると、自由な発想でシナリオを作ることができません。それどころか、シナリオがマンネリ化する(*6)かもしれません。

このような縛りの無いところが、まじかるランドの良いところなのです。

「世界設定がないと、0から10まで、マスターが世界設定の構築をしないと遊べないじゃないか!」と言う不満をお持ちの方もいらっしゃるでしょうが、そのような方は、あなたのお気に入りの小説や映画、既存世観つきRPGなどの世界観をコピーして、遊べばよいのです。


まじかるランドはファジーなRPGである

普通のRPGは魔法をいきなり習得します。またまた引き合いに出しますが、ソードワールドの場合、レベルが上がったとたん、それまで使えなかった数個の魔法を使えるようになります。つまり、「使えるか/使えないか」=「1/0」な、デジタルな習得システムです。

でも、覚える途中の、ちょっと下手っぴな状態があるほうがリアルではないでしょうか。まじかるランドでは、

まで5段階の魔法を覚えることができるようになっています。(*7)

つまり、一時期、掃除機や炊飯器の宣伝文句に使われた「ファジー理論」に基づく魔法システムなのです。