重箱の隅

ここでは、まじかるランドのルールの中で、

「え!こんなの、どうすりゃいいの?」

と、迷ってしまうようなルールについて紹介していきたいと思います。

【その1】グランテド・パワーとブレイク・マジック

善神系プリースト呪文の4レベル呪文に、グランテド・パワーという呪文があります。

任意の能力値を100に上昇することができるという恐るべき呪文です。例えば、聖騎士がこの呪文を唱えて筋力が100になると、命中値や追加ダメージがすごい数値になります。怖いですね。恐ろしいですね。

しかし、この呪文。効果が強力なだけあって、副作用によるデメリットが設定されています。それは、呪文の持続時間が過ぎると虚脱状態に陥り、行動不能になってしまうというペナルティーです。行動不能になっている時間は最短でも8ターン(80分)なので、この呪文の使いどころを誤ると、大ピンチになります。

あるとき、プレイヤーの一人が、こんなことを言い始めました。

虚脱状態になることが、魔法の効果の一部であるならば、魔法の持続時間が尽きる前に、ブレイク・マジックで効果を無くしてしまえば、虚脱状態にならずにすむはずである。

もし、魔法の効果ではなく、魔法の持続時間(1d6+3ターン)の間、能力値が100になってしまったことに対するリバウンドのために虚脱状態になるのなら、ブレイク・マジックで早めに魔法を打ち切ることで、虚脱状態の時間も短くなるはずだ。

なるほど、ルールブックを読む限り、その解釈もできそうです。うまいこと考えたものです。

しかし、それではあまりに、便利すぎます。仮に後者の解釈、つまり、「魔法を持続していた時間が短ければ虚脱状態の時間も短くなる」というのさえも、便利すぎるでしょう。だって、この呪文の使いどころは普通は戦闘時なのです。戦闘シーンにかかる時間はせいぜい1ターンにも満たないのです。

結局、私は、

ブレイク・マジックで持続時間が切れたときも、普通に持続時間が切れたときと同様に、虚脱状態のペナルティーを受ける。

というルールで処理することにしました。

しかし、プレイヤーもさるもの。次はこんなことを言い始めるのでした。

じゃあ、まず、一人が敵にグランテド・パワーをかける。

そしてすぐに別のキャラがブレイク・マジックをかける。

というコンボを使えば、どんな敵も1ラウンドで撃破できるぞ。

といったところで、グランテド・パワーとブレイク・マジックの話は終わりです。